モダ・ビエント杉並柿ノ木 建築家

環境とつながる

モダ・ビエント杉並柿ノ木 設計デザインコンセプト
モダ・ビエント杉並柿ノ木 建築家:谷内田章夫

設計デザインコンセプト
谷内田章夫 / WORK SHOP

つながりのあった風景を残すために建築で何ができるだろうかを考え、計画された分譲集合住宅である。樹齢百数十年の大きな欅、雑木林があり、それまで享受していた環境を過去から未来へとつながることを提案した。移植を含め価値のある樹木を可能な限り残し、敷地のエッジ部分を植物でつなぎ、ひな壇型の屋上を緑化し、小さな山のような表情を持つ集合住宅をつくる。そして環境を共有し、環境を継承するというコンセプトのもと、お互いの利益を共存させた共生住宅を提案した。

外部通路には中間領域となるアルコーブ状のテラスを設け、そこを介し、または外壁部分の独立した開口部によって開放したままで暮らせる仕組みを考えた。共有する周辺環境、中庭と内部に空気を媒介としたつながりを持たせ、風の流れをつくる。個々のユニットは外部通路を通じ、近隣へと緩やかにつながり、精神的なつながりにも作用することを期待している。これも集まって暮らすことの現代的な意義のひとつだと考えた。

【プロフィール】
デザイナーズマンション設計の草分け的存在で、第一人者としても名高い。入居希望者が列をなすほどの高い評価を得ている建築の数々。「豊かな空間」の実践を一貫して追及し続けている。2階層分を貫く大きな開口部と、リビングを見下ろす形の隠れ家的なロフト、メゾネットと1.5層との組み合わせなど多様なプランに加え、可動式の家具で仕切をつくるような自由空間が特徴。内装には、コンクリート打ちっ放しの壁面と、柔らかな印象を与えるシナベニヤを用い、通気性がよく、大きな開口部にたっぷりと差し込む明るい光の中で、フレキシビリティのある住まいを実現している。造り込み過ぎないことで、そこに住まう人の思いを受け止めるだけの余地が残されており、住まい手の想像力を刺激し、自由なユニバーサルスペースが広がっている。

略歴
1951年 : 新潟県新潟市生まれ
1970年 : 東京都立青山高校卒
1975年 : 横浜国立大学建築学科卒業
1978年 : 東京大学大学院建築学専門修士課程修了
同年、北山恒・木下道郎と共同でワークショップ設立 (代表取締役 : 共同)
1995年 : 谷内田章夫 / ワークショップ 設立
1997年~2003年 : 東京理科大学理工学部 非常勤講師
2002年 : 日本女子大学家政学部 非常勤講師 ・ 日本大学生産工学部 非常勤講師

受賞 [ワークショップ共同作品として]
1986年 : 1987 SDレビュ-入賞 : [ハ-トランド]
1987年 : 第3回UD賞 : [ハ-トランド]
1993年 : 第11回吉岡賞 : [保谷本町のクリニック]
1994年 : 第11回東京建築士会住宅賞 : [立川の家]
1996年 : ディスプレイ産業奨励賞 : [横浜市場] ・ へ-ベルデザインコンテスト審査員賞 : [野田市兵衞商店/BRIDGES]
第2回くまもとアートポリス推進賞 : [野田市兵衞商店/BRIDGES]

主な作品
1993年 : 東京都保谷市「保谷本町のクリニック」
1995年 : 中野区集合住宅「SQUARE」
1997年 : 海岸の集合住宅「ALTO-B」
2002年 : 港区東京タワー大展望台2階インテリアデザイン ・ 長野県リゾート施設「オーナーズヒル軽井沢」
2004年 : 西東京市の集合住宅「VENTO」
2005年 : 新宿区の集合住宅「SCALE」
2006年 : 港区の集合住宅「ALBA」
2007年 : 新宿区の集合住宅「FLAMP」